2016年11月4日金曜日

【ディスク・ライブラリー#11】世界が注目!楽園バンコクから届いた最先端サウンド第2章

【Artist】The Paradise Bangkok Molam International Band

【Title】PLANET LAM

【Release Date】21 Oct. 2016



このブログでもリリース情報をお伝えした、Paradise Bangkok Molam International Band(以下モーラム・インター)の全世界待望の2ndアルバムがついにリリースされました。

本当は発売日10月21日に合わせてリリースパーティーを行う予定でしたが、プミポン国王の崩御というタイにとってはとても大きな事がありましたので、そのパーティーは来年(2017年)2月に延期になりました。

そのライブのチケットはアルバムと合わせての購入となっていたので(CD付きの場合は500バーツ)、アルバムもそれまでお預けなのかと思っていましたが、さすがにそれでは長すぎるので、アルバムだけ先に発売という形に変更したようです。

前作「21st Century Molam」がリリースされたのが2014年11月でしたから、ちょうど2年ぶりとなる今回の新作。

タイトルが「Planet Lam」という超カッコいいタイトルに、中身にもいやが上にも期待が高まります。




前作からの変化といえば、これまでプロデューサーとして演奏には直接関わっていなかったMaft Saiが、新作からはパーカッションとしてメンバーの一員に加わったことです。

ライブでは既に演奏に加わっていたMaft Saiですが、DJとしてはプロでも演奏はどうなんだろう、と正直半信半疑でしたが、これがどうして、結構上手いのにはビックリしました。

それ以外にサウンド的には前作から大きな変化はありませんが、ドラムマシーンを導入している曲もあったりして、若干の変化は見られます。

ただ、最初に通しで聴いた時の感想は「結構、地味」でした。

アップテンポの曲が少ないのと、1stアルバムのようなキャッチーな曲が少ないのが、そう感じた原因です。

ただ、まだ購入して2日しか経っていないので、繰り返し聴いているうちにまた印象も変わってくるかもしれません。

それでは、それぞれの収録曲に触れていきたいと思います。

1.Lai Wua(Chasing The Cow)

サワイ・ゲーウソムバット先生のケーンのソロから始まる、この2ndアルバム。

1stではカムマオ先生のピンのソロから始まっていたので、今回はこのバンドのもう1人のキーパーソンをフューチャーしてのスタートという意味なのでしょう。

ほとんどの曲で縁の下の力持ち的立場のサワイ先生のケーンの音が存分に楽しめる曲です。

2.India Chia Muay(Thai Boxing Re-fix)

1stアルバムに収録されていた曲「Zerng India Prayuk」のリメイク・ヴァージョン。

メンバーがこの曲を特に気に入っていたのか、はたまた前作の出来にイマイチ不満だったのかは分かりませんが、2ndアルバムにまた改めて収録となったようです。

しかし、パーカッションが加えられているのと、リズムのアレンジに一部変化がある以外、全体的には前ヴァージョンと大きく違いはありません。

ただ、演奏的はかなりダイナミックになっているという点から、前作よりもパワーアップされたヴァージョンになっています。

3.Mor Rhythm Mor Khaen

ドラムマシーンをバックに、サワイ先生がケーンを奏でるこの曲。

生楽器の躍動感が身上のこのバンドのサウンドとエレクトロニクス楽器は水と油のようなイメージを抱いてしまうかもしれませんが、実際聴いてみると、これが意外と違和感ありません。

個人的はモーラム・インターはレコーディングでは、もっとエレクトロニクスを導入したほうが面白いと思っているので、今後の彼らの新しい方向性を示唆させる曲になっているのではないでしょうか。

4.Studio Lam Suite(a.Lam Plearn Ern Sao~b.Soi 51~c.Planet Lam)

11分に及ぶモーラム組曲。

最初はカムマオ先生のピンのソロが約6分間あり、その後シンセ・パーカッション・ドラム・ベースでのインプロビゼーションによるアルバム・タイトル曲へとつながる構成になっています。

全体がゆったりしたリズムのアンビエントっぽい曲なので、若干取っ付きにくいですが、繰り返し聴くとじわじわと味が出てくる、モーラム・インターの新しい側面が感じられる曲です。

5.The Adventures of Sinsai

ライブでは既に重要なレパートリーになっている、アップテンポのダンサブルな曲。

ライブ演奏のようなダイナミックさを上手く封じこめてはいるものの、ドラムスがちょっと勢いまかせになってしまっているのが残念。

レコーディングなので、フレーズはしっかり決めた上で録音をしてほしかった。ライブならこれでも良いかもしれませんが、録音物としては雑に感じてしまいます。

個人的に大好きな曲なので、もうちょっと丁寧に作ってほしかったです。

6.Namtok(Waterfall)

こちらの曲もライブでは既におなじみの曲。

スローテンポのアンビエント・テイストの曲です。この曲もTr.4同様、モーラム・インターの新しい側面を感じさせる曲になっています。

7.Sudsanan

再びサワイ先生のケーンをフューチャーした曲。

今作は前作と比べると全体的に厚みが増しているミキシングになっているのが感じられます。それに比例して、ケーンの音も厚くなっているのが嬉しい所です。

ケーン・ベース・パーカッションのみのシンプルなサウンドなのに、つい引き込まれてしまう、ある種の魔力を感じる曲です。

8.Exit Planet Lam

Tr.4の中の曲のデヴァージョン。

スペーシーなサウンドは、アルバムのタイトル「モーラム惑星」を見事に表現していて、アルバムのラストにふさわしい曲になってます(アナログ盤はこの曲がラスト)。

9.Lam San Ra(2016 Version)(CD Only)

この曲と次のTr.10はCDのみのボーナス・トラックです。

この曲には「2016 Version」と付けられているので、古い曲のリメイクなのかも知れませんが、1stアルバムの収録曲を調べた限りでは同じタイトルの曲は無かったので、レコーディングされるのは初めてなのかもしれません。

カムマオ先生のピンが素晴らしい、皆が好きなモーラム・インター・サウンドの魅力が凝縮された1曲です。

10.Exit Dub(CD Only)

Tr.8のDub Mixです。

Dub処理されたことで、元々スペーシーな曲がさらにスペーシーになっています。

*****************************************************************

と、一通り収録曲を聴いた所で思ったのですが、このアルバムは「モーラム惑星」と名づけられているように、コンセプトは「宇宙規模のモーラム・サウンド」という事なのかも知れません。

そう考えると、全体的にスペーシーな印象を感じるのにも納得できます。

まだ、リリースされてから間もないので、アルバムのサンプラー的ものはありませんが、9月に公開されたBoiler Roomでのスタジオライブでは、新作から4曲が演奏されているので、参考までにその動画を貼っておきます。

【Live at Boiler Room Playlist】
1.Namtok(*)
2.Lai Wua(*)
3.The Adventures of Sinsai(*)
4.Sudsanan(*)
5.Lam San Disco
6.Roob Lor Pu Tai
7.Show Wong Molam International
(*)2nd Album Planet Lam収録曲

◆The Paradise Bangkok Molam International Band Live at Boiler Room In Stereo



◆The Paradise Bangkok Molam International Band/Exit Planet Lam+Dub Mix(Worldwide Premire)


日に日に世界的注目度が増しているモーラム・インター。

2016年も2度のワールドツアーを成功させていますが、先進国でまだ訪れていないのは日本だけだと思います。

この新作も近いうちに日本でリリースされるはずですので、それを機に日本でのライブをぜひ実現させてほしいものです。

0 件のコメント:

コメントを投稿