2016年8月30日火曜日

【魅惑のラムシン・ワールド#3】シーヂャン&ワチャラーポン、ニッタヤー&ヌン:ラムシンの帝王が築き上げた新たな世界

◆向かって左からワチャラーポン・ソムスック(วัชราภรณ์ สมสุข)、シーヂャン・ウィーシー(ศรีจันทร์ วีสี)、ヌン・パラーンチャイ(หนึ่ง พลาญชัย)、ニッタヤー・サーラカーム(นิตยา สารคาม)


かつて、「ラムシン」と言えば真っ先に名前が挙がったのは、ブアパン・タンソー&シーヂャン・ウィーシーという2人の名前でした。

長らくラムシン界のトップを走っていた二人ですが、2015年半ばを最後に、2人それぞれ別々に活動するようになりました。その理由は定かではありません。

◆筆者が最後に観た、ブアパン&シーヂャン揃って舞台は2015年7月ワット・サパーンでのコンサート。この並びは、今はもうステージで観る事は出来ない。


そして今、ブアパンはボーム・タナットチャイという若手男性歌手と、シーヂャンはワチャラーポン・ソムスックというベテラン女性歌手とそれぞれ組んで活動をしています。

それまでのブアパン&シーヂャンのスタイルはほぼブアパンが受け継いだようです。ダンサーやバンドもほとんどがブアパンがそのまま引き連れています。

対するシーヂャンはこれまでとはまた違う形態で勝負してきました。ワチャラーポンという新しいパートナーと組んだというだけでなく、ニッタヤー・サーラカームとヌン・パラーンチャイという新世代のコンビと一緒に活動するようになりました。

結果、ブアパン組の方は3時間出ずっぱりというオーソドックスなラムシン・コンサートのスタイルを続けています。

しかし、シーヂャン組はニッタヤー&ヌンが最初に45分くらい歌った後、シーヂャン&ワチャラーポンが登場。その後再びニッタヤー&ヌンが歌い、最後にシメでシーヂャン&ワチャラーポンが出てくるという、サンドイッチ形式の独特のステージ構成を築きあげました。

これは好みにもよりますが、僕はシーヂャン&ワチャラーポン、ニッタヤー&ヌンの方が好きですね。ヴァラエティーに富んでいて、長時間でも飽きずに見ることが出来ますので。

なので、観に行く回数も自然とシーヂャン組の方が多くなってしまいました。ブアパンももちろん良いですし、さすがの存在感なのですが、この辺は本当に好みの問題でしょうか。

そんなシーヂャンたちのコンサートが8月13日にチャオプラヤー川にかかるラマ9世橋(通称サパーン・クウェーン)のたもとでありましたので、行ってきました。


◆シーヂャン・ウィーシー&ワチャラーポン・ソムスック




彼らのコンサートは前座を含めると8時過ぎという早い時間から始まります。この日は日本から来た友人もいましたので、出来るだけ最初から観たいと思い、早い時間に会場に着くようにしましたが、やっぱり早すぎてほとんど人がいませんでした(笑)。

ただ、時間が経つに連れて人も増えていき、メインの2人が出て来た後からは、直前の雨のせいで足元が悪いながらもかなり盛り上がりました。

シーヂャン&ワチャラーポンの2人はどちらかというとオーソドックスなスタイルで、あまり派手な事はやらずひたすら歌に専念する感じなのですが、ニッタヤー&ヌンは歌はもちろんパフォーマンスにも力を入れていて、さらにゴッフィーという仲間も加わって、踊って楽しい、観て楽しいステージを繰り広げてくれます。

とは言え、やはり大御所のシーヂャンですので、その人気は絶大です。盛り上がるのはシーヂャン&ワチャラーポンの方なんですよね。


◆シーヂャン&ワチャラーポン@サパーン・クウェーン-1(2016年8月13日)



◆シーヂャン&ワチャラーポン@サパーン・クウェーン-2(2016年8月13日)



一方、ニッタヤーとヌンのステージは、もちろん歌も良いものの、やっぱり2人のやり取りが面白いのが最大の特徴でしょう。

客席をいじりながら、その状況状況に応じてステージを作り上げて行くのは、何度観ても飽きません。

それと、大体ラムシンのペアは女性が人気を引っ張って行くことの方が多いのですが、ニッタヤー&ヌンは逆で、ヌンの方が女性からワーキャー言われる立場になっています。そして、それに嫉妬するニッタヤーというのも、定番の流れです。











◆ニッタヤー&ヌン@サパーン・クウェーン-1(2016年8月13日)


◆ニッタヤー&ヌン@サパーン・クウェーン-2(2016年8月13日)


◆ニッタヤー&ヌン@サパーン・クウェーン-3(2016年8月13日)


◆ニッタヤー&ヌン@サパーン・クウェーン-4(2016年8月13日)


人気の点ではブアパン&ボームやデンチャイ&プレーウプラーウに及ばないかもしれませんが、中身の充実度では全然負けていないと思う、このシーヂャン&ワチャラーポンとニッタヤー&ヌンたち。

デンチャイ&プレーウプラーウが最近きわどいやり取りをするようになっているのですが、もしかしたらニッタヤー&ヌンの影響があるのかもしれません。

着実にファンも増えていっていますし、これから乾季に入り活動も本格化してきますので、これからの彼らのステージには要注目です。

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